栄養医学とはどのようなものでしょうか。

「DNAの損傷、複製ミス」


 人には、1つ1つの細胞内に約30億対(ペア)の塩基、長さにすれば全長約2mに相当するDNA鎖が存在しています。これほどの分子が完全に安定であるはずはなく、事実、種々の要因で損傷を受けています。また、DNAの複製過程でもミスが生じる危険性はあります。不完全なDNAを持った細胞は、ガン細胞のように目立ったかたちであらわれることもありますが、それよりも漠然とした機能低下として皮膚や毛髪の老化や肝臓、心臓の衰えという形で現れることの方がずっと多いのです。

心臓、血液、皮膚をはじめとして、身体の主成分はタン白質です。また、生体内で起こるいろいろな化学反応に関与している酵素もタン白質でできています。ところが、DNAの損傷や、複製ミスにより、そのアミノ酸の組み合わせがひとつでも違ったものになると、不完全なタン白質となって本来の機能が働かず、正常な化学反応ができなくなってしまいます。その結果、血液や、皮膚、毛髪、内臓、などの細胞が正しくつくられず、ガンや老化現象や成人病の原因となってしまうのです。ガンなどの病気はすべて、遺伝子の情報ミスから生まれることがわかっています。また、高血圧や糖尿病などを発症させる遺伝子なども続々と発見されています。細胞が常に正常な細胞を生み出していれば、私たちはほとんど病気にならないのです。