栄養医学とはどのようなものでしょうか。

「DNA(遺伝子)の修復による健康の回復」

細胞内には、複製時に生じるミスを校正し、損傷による変化を修復する機構が存在します。つまり、人間の身体は傷ついたDNAを修理する能力をもっているのです。DNAが傷ついてもすぐ正常に治してしまえば病気にはならないのです。修復が不十分であった場合、そうした複製ミスや変化は、変異として遺伝子に固定されてしまいます。内的、外的要因で損傷を受けて変化したDNAの修復は一連の過程により達せられます。修復が困難な細胞は、アポトーシス(自然死)を起こして排泄されます。

若い頃には骨折やすり傷も早く治りますが、歳をとると治りにくくなります。これは加齢とともに核酸合成能力(デノボ合成)の低下が見られ、損傷組織が再生されにくくなるためです。核酸合成能力の低下は、肝機能の衰えに伴います。特に20歳を過ぎると、デノボ合成力は急激に低下して体内に蓄えられている核酸の量が慢性的に不足する事になります。細胞も老化していますから、新陳代謝も悪くなり、DNAの修復能力も弱くなります。

この組織再生能力、DNA修復能力の低下が、老化現象や慢性疾患の発生につながるのです。そこで、核酸を栄養として摂取することの意義が理解され始めています。更に、がん細胞は異常分裂で増殖しますが、デノボ合成の核酸しか材料にできないことがわかってきました。つまり核酸を多く摂取することによりデノボ合成の核酸は少なくなり、結果がん細胞は材料不足で増殖できないことが期待できるのです。