どうして栄養医学が必要なのでしょう。

「栄養医学の第3の波」

精神科医として統合失調症へのナイアシンの効用を唱え、ライナス・ポーリング博士に栄養医学を啓発したエイブラハム・ホッファー博士は、現代は栄養医学の第3の波の時代であると指摘しています。

栄養医学の第1の波

 人を病気にさせる食物や植物と、反対に人の病気を癒すものがあることを知った段階です。日常の生活に根づいており、食物の内容物を栄養成分ごとに炭水化物、タン白質、脂肪、ビタミン、ミネラルというようにグループ分けする発想に至りました。

栄養医学の第2の波

ビタミンの病気予防効果がとくに注目され、ビタミン欠乏症(脚気、壊血病、くる病、ペラグラなど)の予防として用いられるようになります。炭水化物、タン白質、脂肪の三大栄養素が必要量に達していても、それだけでは不十分であり、加工食品中心の食生活では健康状態を良好に保つことができないことが分かってきます。1900年代初期、三大栄養素以外の未知の成分として「ビタミン」の存在の特定に成功します。しかし、このときの医学の世界では、病気の原因は細菌であるという考え方が主流だった為、病気が栄養成分の欠乏によって起こり、健康を維持するには食物に含まれている栄養成分が役に立つ、という考え方は殆ど無視されました。

やがて、ビタミンが人工的な化学合成によって作れるようになり、食物だけでは不足しがちな栄養成分をサプリメントとして補うことは、医学治療に使われる薬剤よりもずっと安全なものであることも分ってきました。しかし、ビタミン類が病気の治療という目的で使われることはまだなく、あくまでもビタミン欠乏症の予防として用いられる「限定条件付き」で一般にも広く普及してきました。こうした栄養医学に対する限定条件は、今日に至るまで根強く残ってはいます。この限定条件は以下のとおりですが、栄養医学を理解していない医師の態度として理解しておく必要があります。

×1.プリメントは食事中に栄養素が不足している時だけ必要である。

×2.ビタミン類を欠乏症の予防の為に用いる際、少量で十分である。

×3.ビタミン類を使用する目的は、欠乏症の予防以外にはありえない。

×4.欠乏症の予防以外の目的でビタミン類を使用しても無駄であり、尿に排斥されるだけである

栄養医学第3の波 (分子整合栄養医学)

栄養成分は、病気予防だけでなく、完全に治療を目的として使用されます。高容量のビタミン類使用が、その欠乏症と考えられる以外の病気に非常に有効であることを証明した研究論文が数多く出されました。この立場は次のようなものです。

○1 食事がどんなに完璧であっても、心理的・生理的ストレスにさらさ れている人の場合には、食事だけで健康状態を維持するのは難しい。また、完璧な食事を摂ること自体が難しくなっている。

○2 ビタミン類の栄養サプリメントは、個人や状況そして季節などによって最適量が異なり、心理的・生理的ストレスの質と程度によって補給量を調整しなければならない。

○3 ビタミン欠乏以外の理由で起こっている病気が、栄養サプリメントを最適量で補給することにより改善される。

○4 栄養サプリメントの正しい補給と、最適で完全な食事が人体にとって最高の治療薬になる。